三ツ巻き押え金について
ミシンで縫う際生地を送るために生地を押さえるアタッチメント。
今回は色々な押え金がある中裾の部分を縫う時に使われる三ツ巻き押え金についてのお話しです。
三ツ巻きマイスター(有)大堀製作所代表吉田大作さん
裾の始末をする時に欠かせない三ツ巻き押え金、シャツに使用するのは2cm〜0.2㎜になります。
この押え金メーカーによって色々ありますが素材、寸法によって使い分けています。
なかでも三っ巻きマイスター大堀製作所吉田大作さんが作る三ツ巻きは美しく縫い上り。
わたしは主に0.2㎜と0.3㎜は大堀の三ツ巻を使用しており手離すことができません‼️
裾始末
シャツの裾はカーブしていることが多く、指先の感覚を頼りに慣れるまで何度も失敗しながら三ツ巻き押え金に慣れ巻いていきます。
大堀の三ツ巻きは、自分の技術に箔をつけてくれるかのように美しく巻いてくれるので、押え金が紛失した時には大騒ぎでさがします。
残念な事に数年前に工房を閉めてしまい新しい押さえ金は手に入りません。
閉める噂を聞いて新しい押え金を買おうと連絡したところ、新たに作っていなく、壊れた押え金の修理ならできますと言われたので修理を頼みました。
最後の仕事
押え金が着くと手紙が入っていました。
「長い間大堀の三ツ巻きを愛用して頂きありがとうございました。この押え金が最後の仕事になります。修理代は結構ですので大切に使ってください。ありがとうございました」と書いてありました。
えっ…うちの仕事が最後のだったの…
本当にいい仕事をする職人さんでした。
大堀さんの生き様を感じさせる作品三ツ巻き押え金には足元にも及びませんが、自分もそんないい仕事をする職人に少しでも近づきたいと思い、日々悪戦苦闘しております。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。